Oct. Week 2, 2026
New Wave of Scarves & Shawls
手持ちの服で乗り切る強い味方、再実感のスカーフ・パワー


 NYは9月半ばから突然気温が下がってきたけれど、とにかく寒かったの前回のNYの冬。 アラスカ並みの気温の低さとは言え、NYは室内が暖かいのでコートが厚手でもインナーはノースリーブやハーフ・スリーブを着用するのが常。
 でも今年2月に日本に一時帰国をした際にはさすがに長袖を着用すべきかと思い、購入を試みたのがノースリーブやハーフスリーブの上から 羽織れるニット・トップ。これが思いのほか難しいタスクで、ニット・トップというものは太って見えたり、老けて見えたり、全体のバランスが悪く見えたりと、 着る側の問題を露呈するためにあるようなアイテム。
 結局その購入を諦め、代わりにH社インスパイア・バージョンのカシミア&シルクの 140cm x 140cmのショールを購入したところ、これが思いのほか大正解。 最初はサイズが大き過ぎるかと思ったけれど、実際に使ってみると「このショールってこんなに便利だったの?」と 考えを改める使い勝手の良さと、コーディネートのし易さで、すっかり惚れ込んでしまったのだった。





 世の中ではスカーフとショールがトレンド・アイテムにカムバックして久しいけれど、若い世代ほど1960年代の女優のように サングラスと合わせて、ヘアを被うようにスカーフをつける傾向が顕著。
それより大判のショールはヘッドスカーフとして、俗に言うパイレーツ巻きに用いられるけれど、 スカーフやショールは首に巻くよりヘッドピースとしてつける方が見た目のインパクトが遥かに強くなるアイテム。
 また愛用するスカーフやショールについて「何にでも合わせられる」と語る女性は多いけれど、 実際にはスカーフやショールは服とのコーディネートをさほど深く考える必要が無いアイテム。
 近年男女を問わず見られるのが、ベースボール・キャップの上からフードやターバンのようにスカーフやショールを巻くスタイルで、 これは強風の日にキャップが飛ばないようにプロテクションの役割を果たすだけでなく、寒い日はこのレイヤーが体温を0.5度前後上げてくれる役割を果たすのだった。






それ以外の比較的新しいスカーフの付け方は、コートやパンツのベルトループに通して、サイド・ドレープのように身に着ける手法。 大判のスカーフをサロン・スカートのように身に着ける様子は夏に見かけるけれど、サイド・ドレープのような付け方は歩くたびに、スカーフの動きが 見た目のアクセントになる新鮮な着こなし。
昨今ではTikTokやYouTubeでスカーフやショールの様々な巻き方や、バッグにコンバートするためのレクチャー・ビデオが出回っているけれど、 その影響で昨年あたりからスカーフ・リングが売れるようになってきて、複雑に見える巻き方を簡単にこなす道具としてにてがやされているとのこと。


 近年のストリート・スナップではエルメスが手掛けるバンダナ柄の大判ショールのシリーズを巻いている人が非常に多いけれど、 さすがにヒットするだけあって若々しくモダンで、カジュアルな服装にも合わせ易いのが大きな魅力。そのエルメスは2027年春夏のランウェイ・ショーでスカーフをこのシーズンの目玉アイテム、 ブラトップとして着用する着こなしを披露。
 でもスカーフやショールの最大の魅力は、無造作に巻き付けただけで、シンプルなコーディネートに味わいやトレンディさを加えてくれること。 スカーフやショールは色よりも柄を間違えると 途端に老けた印象になるので、身に着けた際に最も目が行くコーナーの柄の見え方をチェックすることが購入の際の大切なポイントなのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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