Feb Week 4, 2024
“Must Take Vitamin Combo”
美容・健康・老化防止のための鉄板ビタミン・コンビ


1月4週目のこのコーナーで、私がサプリメントの全面見直しを行っていること、その手始めとして 食事やサプリメントの栄養分をしっかり受け止めるための プロバイオティックを再検討したことをご説明したけれど、その時に書かせていただいたのが サプリの効果をチェックするために、1種類ずつ摂取を3週間ストップして身体の変化をチェックする実験をしてみたこと。 その結果、NMN+レスヴェラトロールバーべリン、そしてカルシウム、 眼の健康のためのルテイン等が外せなかった一方で、 マルチ・ビタミンはストップして何の問題も無かったサプリ。
私は、サプリは食事で補えない栄養素を摂取する目的、エイジングに伴って体内で作り出せなくなった物質を補給する目的で、絶対必要と考えているけれど、 ビタミンは食事で補うべきという認識も手伝って、惰性で摂取することはあっても、さほど重視していないカテゴリーなのだった。 でも昨今その考えを改めるようになったのは、老化のプロセスについて真剣にリサーチを始めてから。
2月1週目のアドバイスのコラム、 「私がボトックス注射を止めた理由」の中で、以下のビジュアルと共にご説明した通り、 老化というのは、骨質量や筋肉、代謝力、コラーゲン・レベルの低下が全身で進行する状態。これらは顔のシワや頭髪等の見た目はもちろん、血流から細胞、免疫力、内臓の働きなど 広範囲に渡って相乗的影響を与えることもご説明したけれど、見方を変えれば骨質量や筋肉、代謝力、コラーゲン・レベルの低下を抑えたり、リバースするように努めれば、 エイジングもスローダウンやリバースが可能ということ。そもそも見た目が若い人は、内臓や血管を含む身体の内側全般も若い訳で、顔の肌だけ必死に手入れや注入施術をしたところで、 子供騙し程度の効果しかないのは深く考えなくても分かること。
そのためにはエクササイズ、健康的な食事、十分な睡眠、ストレスの無い生活に加えて、 食事で補えない栄養素をサプリで摂取するのは必須事項。 特に筋肉はエクササイズでは鍛えられても、骨を強く出来るのは栄養素だけ。したがって特に年齢と共に骨質量が低下する女性にとって カルシウム・サプリの摂取は重要であるけれど、エイジングについて学ぶうちに、それが裏目に出る可能性を認識するようになったのだった。






エイジングによる骨粗しょう症を心配して カルシウムの摂取量を増やした場合に、留意すべきリスクが ”ハイパーカルシミア(血液中のカルシウム・レベルが高過ぎる状態)”。
深く考えずにサプリメントを摂取する人は、ビタミンでもミネラルでも、「成分を過剰摂取したところで、尿になって流れるだけ」と勘違いして、 とにかく含有量が多いものを選ぶ傾向にあるけれど、血液中のカルシウム・レベルが高過ぎると、動脈、関節、肺、腎臓、眼、胸の皮膚組織など、 カルシウム過剰が問題を起こすエリアにカルシウムが供給される結果、どんなリスクを抱えるかと言えば 腎臓結石、筋力低下や痙攣、頻尿、消化器不全、慢性的な疲労感、ヒステリやパニックが起こり易くなる脳の変化、うつ病、 そして心筋梗塞。更には骨を強くするためにカルシウムを摂取しているにも関わらず、逆に骨が弱く、脆くなる現象。 実際に1000人以上のミドルエイジの女性を30年以上フォローしたカルシウム摂取量の調査によれば、 食品医薬品局が推奨する摂取量のカルシウムを取り続けた女性よりも、その半分~3分の2を摂取していた女性の方が、健康問題が少なく、長生きというデータが得られているのだった。
すなわちハイパーカルシミア対策をせずして、カルシウムをたっぷり摂取したところで かえって健康を害するリスクが高まる訳で、 その解決策になってくれるのがビタミンK2。 ビタミンKには K1とK2があり、K1は血栓と関わるビタミン。身体にアザが出来易くなるのは典型的なK1不足の症状。 K2は ”カルシウム・トランスポーター”とも呼ばれ、 前述の動脈や関節等、問題が起こるエリアへのカルシウム過剰供給を防ぎながら、確実に骨や歯の強化に使われるように誘導する マトリックスGLAプロテインという物質を発動させる役割を担うのだった。 言い換えればカルシウムが骨や歯のために有益に使われるための交通整理をする機能を持ち合わせているのがK2。
またK2はカルシウムだけでなく、インスリンのコントロールも行うので、糖尿病のリスクも軽減する他、肌に青い血管が浮き出る症状、顔のシワやたるみ、虫歯を防ぐ働きなど、 体内に様々な利点をもたらすもの。私自身、何故今までK2を摂取してこなかったのかを反省したけれど、 そのK2にはMK4とMK7の2種類があり、MK4のソースはバター、チーズ、クリーム、肉や魚の脂分、卵の黄身、レバー等、動物性脂肪分。もちろんこれらを食べることでもK2の摂取は可能。 ただし、K2は脂肪分に含まれるので、低脂肪やノンファット等、成分調整されたものには含まれておらず、栄養学に通じたドクターほど低脂肪やノンファットの食品を勧めないのは、身体に有益なK2が含まれていないから。
MK7は、同じK2でも 納豆、サワークラウト等、植物性の発酵食品に含まれるもので、この2つで どちらがベターかと言えば 発酵食品に含まれるMK7。 その理由は活性成分が多く、パワフルなコンディションを長くキープするため。 したがってK2のサプリメントは、MK7をソースにしたものを選ぶことが極めて大切と言えるのだった。




そしてK2がフル稼働するために必須と言えるのがビタミンD3。
アメリカ人の42%がビタミンD欠乏症で、全世界でもその数は10億人以上。世界規模でも急増中なのがビタミンD欠乏症。
ビタミンDは、若いうちはUVB照射により皮膚、肝臓、腎臓というステップを経て体内で生成が可能。 しかし年齢と共に生成効率が低下する一方で、アジア人、黒人を含む有色人種は肌のメラニン色素が日焼け止めの役割を果たすことから、 日光を浴びても白人ほどはビタミンDが生成できない体質。特にアジア諸国の女性は、美白信仰が強く、日常生活で太陽光を浴びない傾向にあり、 これは肌の若さ維持のためには奨励されても、ビタミンD欠乏症の原因になっているのだった。 ビタミンDはもちろん 食事からの摂取も可能で、チーズ、レバー、ヨーグルト、キノコ、サーモン、ツナ缶、牛乳、豆乳、アーモンド・ミルク、卵、等に含まれているけれど、 骨粗しょう症を防ぐために 特に40歳を過ぎた女性にはマストなのがサプリメントでの補給。
体内のビタミンDレベルが低くなると、カルシウムとリンを適切に吸収出来なくなることから、骨痛、骨折、筋肉痛、筋力低下、筋肉減少の要因になるのは当然のこと。 特に高齢者の場合、ビタミンD欠乏状態で骨量と筋肉が衰えると、身体のバランスを保つ身体能力が著しく衰えることから、転倒と骨折という最悪のシナリオのリスクが増大するのだった。 世の中では、高齢者の転倒は反射神経やバランス感覚を掌る身体能力低下によるものと判断され、「気を付けるしかない」的なアプローチになっているけれど、 実際にはカルシウム吸収を高め、それを確実に骨や歯に役立てるビタミンDとK2のサプリメント摂取で骨質と筋力を保つことが 文字通り 転倒&骨折を防ぐ ”転ばぬ先の杖”になってくれるのだった。
それもあってビタミンDは、今やアンチエイジング・ビタミンの筆頭に挙げられるけれど、 ビタミンDには、D2、D3があり、いずれも体内のカルシウムとリンのレベル調節に不可欠な脂溶性ビタミン。 単に ”ビタミンD”と表現する場合は、D2を指すケースが多く、これは人工的な合成成分によるビタミンDのこと。 ”ビタミンD3”は 太陽光を受けて、人を含む動物や植物等、生命体が作り出す自然生成のビタミンDを指す言葉。 同じビタミンDでも D3の方が活性が高く、人体への効力も高いことがデータで裏付けられており、 サプリメントとしての摂取が奨励されるのもD3。
ということでビタミンD3 とK2 を一緒に摂取することが、骨と筋肉、皮膚、免疫システムだけでなく、消化器官や心臓、関節、脳など、体内の様々な部位や機能のために望ましいということになるけれど、 そのシナジーを生み出すための最適なバランスとして アンチエイジング・ドクターが奨励するのは、4000~5000IUのビタミンD3, 80~120mcg(マイクロ・グラム)のビタミンK2という割合。 D3とK2は同じタイミングで摂取するべきなので、このバランスが前述のMK7のK2で配合され、それ以外の余計なビタミンやミネラルが含まれていないサプリメントを探すのには一苦労であったけれど、 前述の通り 体内での効果が期待出来る成分ほどオーバードースはご法度。 またサプリメントは、ある程度長く摂取を続けて意味を成すものが多いだけに、複数の必要成分を纏めて取れる物を選ばないと、毎日の摂取や補充が負担になってしまうのだった。 なので私は、NMN+レスヴェラトロールが1錠で摂取できるようになった時に本当に嬉しかったのを覚えているけれど、 このコンビネーションは多くのアンチエイジング・ドクターが一緒の摂取を進めている割には、 1つのサプリになっているのは 私が知る限り、CUBE New Yorkで扱っているプロダクトのみなのだった。




肌の健康と若さという見地から、D3とK2以外に必要なビタミンに挙げられるのはビタミンCとE。 でも CとEは 健康的な食生活をしていれば、食事から取り易いビタミンなのに加えて、スキンケア・プロダクトを通じて肌からも摂取しているビタミン。 そのため私はサプリメントとしてはCとEは摂取しない主義で、その方が 努めて健康的な食生活をしようという気持ちにもなれるのだった。
余談ではあるけれど、私は身体に良いものでもオーバードースが毒になる苦い経験を過去にしていて、 それが何であったかと言えば植物繊維。 私はかねてから 玄米を食べると便秘になって体重が増えるという問題があり、もう何年も前にそれを 玄米信仰が強い友人に話したところ 「食べ方が悪い」と言われて、 勧められたのが玄米に五穀米ミックスを混ぜて炊いて、それを一度冷やして レジスタント・スターチにしてから食べるというダイエット法。 レジスタント・スターチは消化し難い炭水化物という意味で、冷やすことでレジスタント・スターチになった炭水化物はブドウ糖に分解されることなく大腸に届くので、 血糖値の上昇が防げるというのがそのダイエット理論。
私は 不味さを我慢しながら そのダイエットを実践していた時に、生まれて初めて大腸内視鏡検査を受けたけれど、「さぞや大腸の中がピカピカのはず」という自信とは裏腹に、 腸壁の一部にこびりついていたのが黒いペースト状の所謂”宿便”。まさかの検査やり直しを宣告されたのだった。 この時はその原因が分からなかったけれど、後で悟ったのが 日頃から人の2~3倍は野菜や果物を食べていた私の消化器官が、 五穀玄米のレジスタント・スターチが加わったこととで、完全なキャパシティ・オーバーとなり、逆に消化器官酷使による 機能の衰えを招いていたという事実。 既に植物繊維が十分足りている私の食生活では、白米を食べる方が遥かに健康的であることを悟ってからは、そんな馬鹿な試みをしなくなったけれど、 逆に五穀玄米のレジスタント・スターチで体調が良くなる人というのは、「日頃一体どんな食生活をしているのだろう?」と首を傾げたほど。 相手の体質や食生活も知らずに 健康アドバイスを受け入れるリスクをこの時に痛感したのだった。
以来、私は「これさえ毎日食べれば誰もが健康!」的なアプローチを 非常に無責任だと考えるようになったけれど、 ふと考えれば こういう切り口がターゲットにしているのは、日頃から加工食品やインスタント食品を好きに食べていながら、手っ取り早く健康になろうとしている人々。 そういう人達は手っ取り早いダイエット法、手っ取り早いお金儲けや投資法など、何にでも簡単な近道を模索する傾向にあるけれど、それこそが人生の遠回りと無駄な出費の原因。
健康や美容だけでなく、人生で確実に効果を得たり、目標を達成するには 真面目で地道な行動の積み重ねほど 確実な方法は無い訳で、 「毎日の心がけや精進が 自分の若さ、健康、富を支えてきた」という自信や精神面でのポジティブ効果は、長い人生を生きる上で 決して侮るべきではないのだった。

執筆者プロフィール
秋山曜子。 東京生まれ。 成蹊大学法学部卒業。丸の内のOL、バイヤー、マーケティング会社勤務を経て、渡米。以来、マンハッタン在住。 FIT在学後、マガジン・エディター、フリーランス・ライター&リサーチャーを務めた後、1996年にパートナーと共に ヴァーチャル・ショッピング・ネットワーク / CUBE New Yorkをスタート。 その後、2000年に独立し、CUBE New York Inc.を設立。以来、同社代表を務める。 Eコマース、ウェブサイト運営と共に、個人と企業に対する カルチャー&イメージ・コンサルテーション、ビジネス・インキュベーションを行う。
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