Foods American Stock Up and
Rather Starve Than Eating During Coronavirus Era

コロナウィルス感染下で食糧売り切れが相次ぐ中、
それでも売れ残るフードと、アメリカ人が買い占めるフード

Published on 4/3/2020


コロナウィルスの感染が大きく広がるアメリカでは、フードの供給が都市部に比べて少ない 地方を中心に食糧不足が伝えられるのは周知の通り。
人々がスーパーでパニック買いをしたり、14日の隔離に備えて14日分の食糧を遥かに上回る量のフードを買い占める様子が伝えられて久しい状況ですが、 アメリカは基本的に貧困家庭でも家が他国より大きく、特に地方はハリケーンや大雪などで食糧不足に陥ることは決して珍しくないこと。 そのため日頃からパントリー(食糧庫)に保存食を買い溜めしておく傾向が顕著。 コロナウィルスの感染が広がってからは、通常より多くの食糧をパントリーにストックする人々が多いようで、 その備えぶりがソーシャル・メディアを通じて公開されています。
そのフォトを見ると分かるのがアメリカ人がどんなフードをパントリーにストック・アップしているか。 これらのパントリーは非常時専用のものではなく、日頃の食糧のストックも兼ねているので、 買い溜めされたフードには日頃の食生活が反映されています。








写真をよく見ると分かるのはトマト・ソース、デルモンテに代表される野菜&果物の缶詰、そしてキャンベルに代表されるスープや、 ビーフシチューの缶詰が多いことで、それ以外に買い占めが多いのはケチャップ、シリアル、ツナ缶、ピクルスの瓶詰、 パンケーキ・ミックスとシロップ、SPAMは買い占める人と毛嫌いする人に分かれるアイテムで、 他にはパスタ、インスタント・ライス、ディップ、ホットチョコレート・ミックス等が並んでいる様子が見られますが、 これらはパニック買いが始まってから真っ先に完売したアイテム。


写真上のパントリーは、より経済的にゆとりがある家庭のパントリーで 手作りのトマトソースや、シチューを瓶やコンテナに入れて詰めたり、 シリアルを箱ではなく容器で保存するなど よりオーガナイズされたグルメ系のパントリーになっているのに加えて、 詰め込みスタイルではなく、スペースにゆとりを持たせた収納になっています。

その一方でアメリカでは食糧の買い溜めが始まった途端にグーグル件数が増えたのが「XXXXは冷凍させられる?」というサーチ。 缶詰や瓶詰のフードより、日頃食べているものと同じ物を冷凍保存してストックしたいと考える人が多かった様子を窺わせていますが、 地方の家庭ほど所有率が高いと言われるのがヴァキューム・パッキングのマシン。 これを使用すると長く冷凍保存をしても、俗に「フリーザーバーン」と呼ばれる食べ物の乾燥や食材コンディションの劣化を防ぐことが出来るのに加えて、 食品の体積を減らすことが出来るとあって、冷凍保存を好む人々にとってはマストハブの食品保存グッズになっています。






スーパーの棚が空っぽになるほどに人々がパニック買いをする中でも、売れ残る商品が存在するもので、 ソーシャル・メディア上ではそれをレポートするのがちょっとしたトレンディングになっている状況。
ニューヨークのホールフーズでごっそり余っている様子がレポートされたのはピント豆の缶詰。 豆類を嫌うアメリカ人は少なくないものの、好き嫌い以前にどうやって食べたらよいかさえ分からない人が多いのがピント豆。
昨年最もサクセスフルなIPO銘柄だったビヨンド・ミートのヴェジタリアン・バーガーやヴェジタリアン・ビーフも肉売り場では 唯一売れ残っているもの。冷凍食品のコーナーでは、極めて人気が無いのがパイナップルとハムがトッピングのハワイアン・ピザ。


トレーダー・ジョーズではカリフラワーのピザ・クラストがたっぷり売れ残っている様子が伝えられています。
多くの人々がケチャップを買い漁る中、人気がないのがヘルマンズのマヨネーズ。 そもそもマヨネーズはミレニアル以降の世代にはあまり好まれていませんが、今では他のグルメ・ブランドの 人気が高く、ヘルマンズは「不味くて食べられない」と酷評されているとあって 売れ残り組。 さらに売れ残りが伝えられるのが ”チョコレート・ハマス” という意味不明な食べ物。 ハマスと言えばひよこ豆のペーストでフラットブレッドにつけて味わうものですが、それをチョコレート味にして デザートのディップとして味わうというのがこの商品で、日ごろから売れていないとあって 売れ残るのは当然のアイテム。


それ以外にもオスカー・マイヤーが子供のランチニーズをターゲットに発売した Do It Yourself スタイルのピザ、”Lunchables / ランチャブルス”、 同じくオスカー・マイヤーのサンドウィッチ用のハムも自宅学習、自宅勤務でこんなものを食べる必要が無いためか、 売れ残っているアイテム。 全米各地ではパン不足が指摘される中、ニューヨークでは工場生産の見るからに防腐剤がたっぷり入った食パンや ロールパン、イングリッシュ・マフィンがやはり売れ残る様子が伝えられています。
さらに非常用のボトルド・ウォーターを買い込む人々は多いものの、いわゆるデザイナーズ・ウォーターと呼ばれるペリエや、ペルグリーノ、 フレーバー付きの炭酸水”ラクロワ” はごっそりウォーター・セクションに積まれているアイテム。 価格が割高なのに加えて、非常用の水の役割を果たさないと見なされています。




コロナウィルスが広がってから、アメリカ人の興味が失せたと言われるのが健康志向が高いフード。 前述のヴェジタリアン・ミートはその代表的な存在ですが、それ以外にも写真上左のコンブ茶は こんなストレスが溜まるご時世に飲みたくないものの1つ。
同様のことはケール・チップスや 植物繊維がたっぷり取れるヘルス・バー、キノアにも言えるようで、 これまで こうしたヘルシー指向の食材を購入していた人々が、ポテト・チップ、チョコレート、パスタを食べる生活に戻っているのが現在。
また日清のカップヌードルが非常食としてアメリカで定着している一方で、 マルちゃんの焼きそばや袋入りの安価なラーメンは売れ残り組になっています。

この時期売り上げを大きく伸ばしていることが伝えられるのはオレオ・クッキー。 肉類で最もニーズが高いのは アメリカなのでビーフかと思いきや 圧倒的にチキンで、 肉売り場はチキンが売り切れてから 人々がビーフを買い始める状況。
デリバリーフードでは全米規模でピザ&バッファロー・ウィングが大人気で、その恩恵を受けているのが 大手ピザ・チェーンのパパ・ジョンやドミノ・ピザ。 レストランもデリバリーを行っているものの、こんな時期は グルメ系の味よりもファストフード系のチープな味わいの方がアメリカ人にアピールするのに加えて、 ポーションサイズが大きく割安というのも人気の要因となっています。 でも「コロナウィルス15」という言葉が聞かれるように、確実に体重を増やしている人が多いことも同時に 伝えられています。


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